シンワイドバンドギャップ ハンドウタイ サンカガリウム トランジスタノ ケンキュウカイハツ ノ ゲンジョウ ト コンゴ
東脇正高
生駒 : 奈良先端科学技術大学院大学, 2014.7
In-house publ.No. | Printing year | Location | Call Number | Material ID | Circulation class | Status | Waiting |
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R011095 |
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我々は現在、ワイドギャップ半導体材料酸化ガリウム(Ga2O3)を用いたトランジスタの研究開発を進めている。Ga2O3は、SiC, GaNよりも更に大きなバンドギャップを有する半導体である。その材料物性から見て、パワーデバイスに適用した場合、SiC, GaNを上回る高効率・低損失が期待できる。また、もう一つのGa2O3パワーデバイスの高い将来性を示すものとして、その単結晶基板の存在が挙げられる。単結晶Ga2O3バルクは、サファイアと同様の方法で融液成長が可能であり、低コストで大口径高品質基板を作製出来るメリットがある。そのため実用化された場合、その基板製造コスト・価格は非常に安価になると見込まれる。以上の理由から、Ga2O3パワーデバイスは、その性能面のみならず、価格面でも現在ワイドギャップ半導体として主流のSiC, GaNに対して、将来的にアドバンテージを有する可能性がある。しかし、これまでその優れた物性などに目を向けられることが無く、研究開発は事実上ほぼ手付かずの半導体材料であった。こ のような状況の中、我々は2010年Ga2O3パワーデバイス研究開発に着手し、現在までに単結晶バルク作製、薄膜結晶成 長からデバイスプロセスまで広範囲にわたって要素技術を開発してきた。また、その開発した技術を、世界初のGa2O3トランジスタ動作の実証、ディプレッション型MOSFETの実現などに代表されるデバイス開発成果につなげてきた。未だ萌芽研究 フェーズをようやく脱けつつある開発初期段階ではあるが、これらの成果はGa2O3パワーデバイスの大きなポテンシャルを十分に示すものであった。本講演にお いては、将来的なGa2O3パワーデバイスの位置付け、材料面から見た場合の魅力などをイントロダク ションとして述べた後、現在までのトランジスタ研究開発の成果・進展について順次紹介する。
2014
60p
講義・講演レジュメ ; 平成26年度
光ナノサイエンス特別講義 ; 平成26年度
講演者所属: 情報通信研究機構 未来ICT研究所 グリーンICTデバイス先端開発センター 統括兼センター長
講演日: 平成26年7月8日3限
講演場所: 物質創成科学研究科大講義室
Japan
Japanese (jpn)
Japanese (jpn)
東脇, 正高 (ヒガシワキ, マサタカ)