Abstract:
隠れマルコフモデル(HMM)を利用した通信路誤り訂正法を提案する.提案法は受信符号列による制約の下, 情報源モデル(HMM)通信路モデルから算出される二つの確率を用いて, 送信符号列を最ゆう推定するものである.したがって, 誤り訂正符号を付加する必要はなく, 既存の符号化方式に対して提案法を復号器の前処理に用いることで誤り耐性を向上させることができる.LSPパラメータを量子化した符号列を用いて, 提案法に基づく誤り訂正によるケプストラムひずみの低減効果を調べた.その結果, 3%ランダム誤りを付加した符合列に対して, 提案法は約39%ひずみを低減(16状態HMM)することが確かめられた.