運動疫学研究
本誌は,身体活動・運動分野の疫学的な研究発表の場を提供し,運動疫学研究の知見を利用する人を含めて,運動疫学研究に携わる人々のコミュニケーションを促進することを目的としています。

投稿からfirst decisionまでの平均日数 14.8日(2~32日)
投稿からfinal decisionまでの平均日数 50.0日(17~98日)
※2020年度の1年間に投稿された査読付き論文に限って集計
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  日本運動疫学会 が発行
収録数 261本
(更新日 2024/03/19)
Online ISSN : 2434-2017
Print ISSN : 1347-5827
ジャーナル 査読 フリー 早期公開
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22 巻 (2020) 2 号 p. 92-102
青少年の受験期における身体活動量および座位時間の変化の実態 もっと読む
編集者のコメント

2021年度日本運動疫学会優秀論文賞 受賞論文
本論文は、わが国の青少年期における大きなライフイベントである受験に伴う身体活動や座位行動の変化に着目しており、運動疫学研究の視点として非常に興味深い。中学3年生・高校3年生計10,000人以上の大規模サンプルを用いて、縦断的な解析を実施している点も特筆に値する。このように、視点のユニークさや方法論上の水準が高いといえる。今後、受験期の座位行動や身体活動の関連要因の解明や、受験期の座位行動を減らし、身体活動を増やす介入方略、その健康影響や受験関連アウトカム(学業成績や志望校への合格など)への影響など、更なる研究の拡がりが期待できる。

21 巻 (2019) 2 号 p. 148-159
大学生アスリートにおけるスポーツ傷害の発生に関連する心理社会的要因の縦断研究 もっと読む
編集者のコメント

2020年度日本運動疫学会優秀論文賞 受賞論文
わが国ではスポーツ障害の発生に関する良質の疫学研究は十分とはいえない。本論文では大学生アスリートのスポーツ障害の発症要因として、未だ十分に明らかにされていない心理社会的要因に着目した点が非常に興味深い。縦断調査を実施している点も研究の質を高めている。今後は、本論文で扱った陸上競技と柔道以外の種目や異なる競技レベル、大学生以外の年代でのスポーツ障害発生の心理社会的要因の解明や、それら要因に対する介入方略に関する研究など、更なる発展が期待される。また、編集委員会の特集企画で採用したテーマ「スポーツ障害と競技パフォーマンスの疫学」の趣旨によく合致する論文である。

19 巻 (2017) 1 号 p. 36-43
両親の学歴と子どもの運動時間の関連 もっと読む
編集者のコメント

2020年度日本運動疫学会優秀論文賞 受賞論文
子どもの運動と両親の学歴という重要かつ興味深いテーマを扱った論文である。横断研究であるものの、その短所の影響を受けにくい両親の学歴を曝露要因として用いている点も研究の質を高めることに貢献している。疫学の作法に則って、丁寧に記述されている点も評価に値する。両親の学歴は容易には修正できない要因であることから、直接的な介入には困難が伴うが、健康行動(特に運動)の格差縮小のための集団レベルでの対策に資する成果となると期待される。

18 巻 (2016) 2 号 p. 76-87
身体活動を促進するポピュレーションアプローチの評価方法 もっと読む
編集者のコメント

2019年度日本運動疫学会優秀論文賞 受賞論文
自治体等における身体活動促進のためのポピュレーションアプローチの事業展開に際して、複数段階からなるプロセスを体系的に評価する手法を提案した研究である。目標達成状況や進捗状況の可視化などを通じて問題点が鮮明になり、事業のブラッシュアップに繋がることが予想され、ひいては集団レベルでの身体活動促進に資する研究といえる。その評価方法を確立した本論文の価値は非常に高い。非定型的な疫学研究だが、公衆衛生活動・実践的な疫学研究に役立つ研究であり、成果物であるPAIREMモデルは今後の活用が期待できる。実際、他雑誌での引用も確認されており、論文そのものの波及効果が期待できる。本論文が土台となり、編集委員会の特集企画のテーマとして「地域での身体活動・運動の普及」が採用され、論文を広く募集している。

18 巻 (2016) 1 号 p. 1-14
地域在住高齢者の身体活動および座位行動と転倒発生との関連:1年間の前向きコホート研究 もっと読む
編集者のコメント

2019年度日本運動疫学会優秀論文賞 受賞論文
1年という短い追跡期間ではあるものの、研究方法がきめ細やかに設定されており、かつ分析方法も感度分析、多重代入法等を用いて詳細に実施されている。そのため、得られた結果の信頼性が高いと考えられる。論文全体を通して丁寧に記載されており、完成度の高い論文として評価できる。読者に対する配慮が随所にみられ、論文執筆に不慣れな読者に対する教育的な価値も内包していると考えられ、その点も評価に値する。

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